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西洋美術史

ART

超簡単アート史・西洋美術史 後半 ~オリジナル探求し過ぎて便器まで出てきた近代・現代アート~

by Aika Takeshima 6月 7, 2021
written by Aika Takeshima

こんにちは。

今回は、画家それぞれの個性が爆発しおもしろくなってくる、カメラ誕生後のアートを見ていきたいと思います。
(いわゆる、複雑で難解で意味が分からないと言われるものです。汗)

まず前提として、
私達人間は皆いつの時代も、より美しいものや良いものや新しいものを求める生き物です。

「もっと美しく!」
「もっとかわいく!」
「もっとかっこよく!」

新しい髪型、メイク、ファッションなどもそのうちですね。

もちろん、芸術家もです。彼らはいつも真剣にそんな事を考えています。

ルネサンスが終わってからカメラが発明されるまでは更なる美を求めて、既にあるものよりすごいものを作りたい一心で、

「これが良い!」
「やっぱこっちの方が良い!」
「いや、昔に戻ろう!」
「やっぱダサいな!」

などを繰り返しつつも、歴史画、肖像画、静物画、風俗画、風景画がリアルに描かれ、アートは(主に絵画)写真の役割をしていた時代でした。
(前回の記事でお話していますので、まだの方は是非こちらもお読みください☆)

超簡単アート史・西洋美術史 前半 〜ほぼ神の事or写真代わり〜 | Aika Takeshima

しかしカメラの発明後は、リアルさを追求したってカメラには敵いません。

なので彼らは単なる美ではなく、

カメラには出来ないアーティスト自身のオリジナルの”何か”

を探し求め試行錯誤していきました。

そのオリジナルの”何か”の中に、もはや美とかではなくてアーティスト自身の内面の表現だったり、何か新しい方法やそもそもの考え方などがでてきました。

幾何学や精神医学や心理学や哲学など、皆何やら考えに考えた結果、しまいには特に何も表現していなかったり、「無」を描くという境地にまでたどり着くこともありました。
⇒意味の分からないアートの始まり。

とにもかくにも、全てはすごく考えた結果!ちゃんと、というか考え過ぎじゃない?という位考えていた、ということだけでも知ってもらえると、今日のこの記事の8割はゲットしたようなものです☆

考えられ過ぎてもはや見ただけでは誰も理解できない作品たち。

しかしその作品やスタイルが出来た経緯を知ると、

・「お~~!!そんな考え方があったのか!」と新しい考え方を発見する事が出来ます。

・特に何も表現していない、答えのない作品などについては、自分の想像力を発揮して自由に楽しめます。

これらが、よく分からないアートの醍醐味であります。
(以下の記事にて、知識なんてなくても全然良い、意味分からない系アートの楽しみ方も書いていますので是非こちらもチェックしてみてください☆)

アートの楽しみ方 ~ 近代・現代 抽象的作品でも、知識なんて要らない!一人突っ込み漫才~ | Aika Takeshima

でも少し知っているだけで楽しさも倍増するので、カメラ誕生後のアート、いわゆる近代(モダン)アートや現代(コンテンポラリー)アートと言われている19世紀後半以降のアートを、今日は少し見ていきますね。

目次

▽”見えるものを”印象(Impression)VS ”見えないものを”象徴(Symbol)で表現

17世紀中ごろからずっと美術教育を司っていた芸術王立アカデミーの形式が、
「古典的で古臭い」(古典=ローマやギリシャやルネサンスのスタイル)
として、19世紀後半に反発が起きていました。

その中に、印象派と象徴派がありました。

この2つはほぼ同時期に行われており、それぞれ後の様々なスタイルに影響していきました。枝分かれのそれぞれの一番最初です。

<印象派:見えた光を忠実に。>

印象 日の出 by クロード・モネ
睡蓮 by クロード・モネ

印象派は、目で見た一瞬の光の移ろいなどの”印象を”忠実に捉えようとしました。

なので素早く描かれラフなタッチ、
かつ非常にまばゆい色彩が特徴です。

丁度チューブ式絵具が開発された事もあり、絵具を外に持ち出して外で描けるようになったという理由もあります。

印象派は、

  • アトリエではなく屋外で描く
  • 風景画
  • ラフなタッチ
  • 絵具を混ぜない

など、それまで絶対とされて来た伝統と反対の事をしたため、アート史において非常に革新的で重要です。この後のアートの大きな転機となりました。

<象徴派:見えない人間の内面を象徴的に描き出そう>

象徴派は芸術の伝統だけではなく、当時の物質至上主義社会(精神的な事よりモノや金をたくさん持ってるのが何より大事という考え)に、強く疑問を持っていました。

でも、「それは違うのではないか?もっと人間の内面に目を向けようよ。」

ということで、人間の苦悩や不安や夢などを、神話や文学や何かを用いて連想させ、間接的に表現しました。

象徴とは「平和の象徴は鳩」というように、何か形のないもの(平和)を具体的な何か(鳩)で表現することです。
なので、形のない目に見えない人間の内面を、具体的な何かを用いて表現したこのスタイルを象徴派と言います。

2つ、例を見てみましょう。

出現 by ギュスターヴ・モロー

この女性(サロメ)は、男性を翻弄する女の象徴として何度も描かれます。

キュクロプス by オディロン・ルドン

巨人族が海の妖精ガラテイアに恋をするというギリシア神話を用いて、叶わない恋心を象徴的に表しています。

以上、
・印象派は目に見える現実を新しい方法で忠実に表現するということで、後のフォービズム(色の新しい使い方)や、キュビズム(視点を増やした)に繋がっていきます。

・象徴派は、目に見えないものを表現するということで、後の表現派や抽象派に繋がっていきます。

このように、アートは過去から現在、現在から未来へと、どんどん進化しながら繋がっていくものです。

なので、その繋がり等にも注目してみると、
「あ~だからかぁ!先輩がこの人だったから、ちょっとその先輩っぽい所もありつつ新しいんだな!」とか、
「これに反発した訳ね!」と分かり、更に理解が深まっておもしろくなります☆

では、次を見ていきます。

▽感情論の表現主義、色を変えたフォービズム、形を変えたキュビズム

<表現主義:画家自身の感情>

英語にする方が分かりやすいと思うのですが、
先ほどの印象(Impression)と
この表現(Expression)は、
反対の対照的な動きでした。

印象主義が物事の外見(光など)に注目していたのに対し、
表現主義は画家自身の主観的な感情や心の反応でした。

人間の心の内部という面では象徴主義と同じですが、象徴主義のように何か既存のものを用いて間接的に表現するのではなく、オリジナルな表現で感情を表していました。

叫び by エドヴァルド・ムンク

突然聞こえてきた叫び声による不安と恐怖が表現されています。

「私は二人の友人と一緒に道を歩いていた。日が暮れようとしていた。突然、空が赤くなった。私は立ち止まり、疲れを感じ、柵によりかかった。そのとき見た景色は、青黒いフィヨルドと町並みの上に炎のような血と舌が被さるような感じだった。友人は気にせず歩いていたが、私は不安に襲われてその場に立ちすくんだ。そして私は自然を通り抜けていく無限の叫び声を聞いた(感じた)。」   ムンクの当時の日記より。

死と乙女 by エゴン・シーレ

彼本人と恋人を描いたとされる彼の代表作。

自分のせいなのですがドロッドロの恋愛劇を繰り広げて、
自分のせいなのですが愛する恋人を離さなけばならなくなった、、
でも離したくない、、でもその恋人は去っちゃう、、、
自分のせいなんだけど、、、という葛藤が表されています。

彼については映画にもなっているので是非観てみてください☆どうしようもない人だったようですが、とにかくイケメンです。

超絶美青年だけどゲス。天才画家エゴン・シーレを演じた男優の禁断の美 (elle.com)

<フォービズム:色彩の自由な使い方。色の革命。>

元々は印象派だったり、印象派に大きく影響を受けながらも独自のスタイルを追求していたゴッホやゴーギャンは、原色をメインに、激しく大胆に、力強い作品を描きました。

それまでとは違い、色の持つ力をより信じ、色使いに自分の感性を少し取り入れてみたのです。

つまり、元の色にとらわれず、自分の感性で自由な色の選択を少し取り入れていました。
以下3枚とも、本当の夜空や肌の色とは少しだけ違うのが分かるとおもいます。

星月夜 by フィンセント・ファン・ゴッホ
夜のカフェテラス by フィンセント・ファン・ゴッホ
我々はどこからやってきたのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか by ポール・ゴーギャン

この流れを引き継ぎ、全っ然違う色を使い始めたのがフォーヴィスムの画家たちでした。

彼らは、空と言えば青とか砂浜と言えば白とか、そんな常識を取っ払い、描きたいものを自分が感じる色で自由に描きました。

全然違う色で描いて良いなんて誰も思っていなかった時代にそれをやりとげた彼らのこのスタイルは、新たなアートの可能性を開けてくれた非常に重要な革命的出来事でした。

特に以下の作品の作者アンリ・マティスは「色彩の魔術師」と呼ばれており、色の持つパワーを信じていました。
なので、たった3色しか使っていない絵でも非常に躍動感あふれる力強い作品を生み出しました。

緑の筋のあるマティス夫人
帽子の女

実際はこんな色の人はいませんよね。

ダンス

これなんて、たったの3色です。

<キュビズム:多視点。形の革命。>

印象派のグループの中に、セザンヌという人がいました。
彼は次第に「印象派は光に固執し過ぎて構図がおろそかになっている」とし、印象派の色彩表現の美しさは引き継ぎながらも、独自のスタイルの追求をしました。

そして、これまでにない遠近法や、複数の視点を使う空間表現を編み出しました。

リンゴとオレンジのある静物

よく見たら、斜め上から椅子を見てるはずなのにその割には微妙に食器の角度が現実にはありえなかったり、さりげなくですが別の角度や別の視点から見た物たちが混ざっています。

以下の動画で分かりやすく説明してくれていますので是非見てみてください。

この影響を多大に受けたのがジョルジュ・ブラックとパブロ・ピカソ。

彼らは1つの視点から書くというそれまでの常識を完全にぶっ壊し、様々な角度から見てバラッバラに解体し、そこから自分たちで一つの作品の中に再現しなおすという全く新しい手法を取りました。

それは、三次元のものをいかに二次元で正確に表現するか、を追求しようとした結果です。(単なる落書きじゃなかったんですね。)

例えばサイコロを正しく表現するには、今見えている数面(多くて3面)を描くだけで良いのか、いや、それでは六面あるサイコロを正しく表現した事にはならない。なので展開図にします。

しかし広げただけでは、キューブ状である事は表現できません。

なので、なんとなくキューブのカタチにあわせつつ組み立てなおして、そのものの本当の姿(六面あってそれぞれ数字が書かれていてキューブ状)を忠実に表そうとする考えです。

ですので⇩の作品のように、なんとなく女性とかギターであることは分かるけども顔面や身体やギターが分断されているように見えたりするのです。

アヴィニョンの娘たち by パブロ・ピカソ
水差しとヴァイオリン by ジョルジュ・ブラック

視点を増やすなんて誰も考えもつかない事をした彼らの功績もまた、アートかいにおける大きな革命的出来事でした。

これら色と形の革命は、より自由な発想、色や形の美しさを強調する抽象芸術全般に繋がっていきました。

▽抽象主義 分からない系アートのスタート

きました抽象!分からない系アート!

なぜ分からないって、

表現してるものがそもそも特にないからです!

ないのですから、考えても答えが出ないのは当たり前です。元からないのです。

これまでは、目に見えないものであれ、”不安”とか、何か具体的な物事を表現してました。たとえ色や形を変えて見た目には何か分からなくなったところで、一応”女性”や”ギター”を描いていましたね。

でも抽象画は、対象そのものを排除しました。すごく簡単に言うと、

「特に何も表現しなくても、色彩や線や四角や丸など形だけで心動かされる程美しい。いや、その方が美しくそれこそが本物の芸術である。」

という考えです。それでは2大抽象アーティストを見ていきます。

<ワシリー・カンディンスキー>

教授、理論家でもあった抽象絵画の父と言われているワシリー・カンディンスキーによる抽象美術理論は精神額や神智学も入っており非常に難解です。

しかし彼がこの考えを出したきっかけは以外とシンプルです。

「若い時に見たモネの作品が一体何を表しているのか分からなかったけどすごく美しく感じた。」

「すごく良い!と思った作品が、自分の作品が逆さまに置かれていたもので、自分のだと気づいたら良さが分からなくなった、、」

という、彼自身が分からないものに感動を覚えたからです。

彼は色や形を「響き」として、まるで音楽を奏でるかのように使い、自分の内面に感じるイメージ等を描きました。

なので彼の作品は絵なのに何故かリズミカルで、個人的に私の一番大好きな画家でもあります。

Black Lines
コンポジション8

<カジミール・マレーヴィッチ>

彼はテーマや対象などあらゆるものを排除して抽象的な美を突き詰めた結果、絵画とは対象物を描かなけらばならないというルールからの解放、つまり「無」を表現する「シュプレマティズム理論」を創設しました。

カンディンスキーも、特に具体的なものではないですが何かイメージとか自分の内面とか精神的なものとかそういうものを描いていました。
しかしマレーヴィッチは、

もう、そもそも何も表現しない!!!!

その結果が、こちらです。

黒い正方形

これはもう大衝撃です。「アートってそんなんで良いの!?」という、常識を引っくり返してくる出来事でした。

皆、何かを表現するのが芸術だと思っていました。
たとえ見えない何かでも、たとえ変な色使いでも、たとえバラバラのグチャグチャになっても。
特に具体的なものでなくても、カンディンスキーのようにおしゃれな絵でした。

それが、これです。これこそ本当に誰でも書けるじゃないかと。
しかも「無」を表している。。。

これが、「もう何でもアリなのか?」というような謎のコンテンポラリーアートブームに大きな影響を与えたのでした。

ちなみに彼は様々なスタイルを学んだ上で行きついた先の、このスタイルですので、絵が下手な訳ではありません。⇩のようなキュビズム的な作品や、印象派のような作品も発表しています。

M・V・マチューシンの肖像

▽もっと分からないアート=考えさせるアート

この後のアートからは、

作者と観る人の対話で成り立つ

作者の問い(作品)に観る人が考える

観る人が価値を与える/答えを出す

 

という潮流になってきますので、分からないが加速します。

例として、こちらをご覧ください。

泉 by  マルセル・デュシャン

男性用小便器にサインしただけのものです。考えても、作者は答えを教えてくれません。そもそもないのです。観る人が考え続けるしかないのです。

このように、アートの目的自体が考えさせる事になりました。
「人々に問いかける、考えさせるのが芸術の新しい形」のスタートです。

観る人の目よりも脳に刺激してくるようなアートです。

ちなみにこのようなものを、“コンセプチュアルアート(概念芸術)”と呼びます。

ちなみにこの頃は第一次世界大戦の時代で、デュシャンはこの愚かな戦いを止めれなかったそれまでの文明に不信感を持ちました。そこで、美とはあえて逆の便器を使うことで文明ごとひっくり返し、新たな文明の模索を試みたという意図があります。(作品に答えは無いですが、作られた経緯は意外とずっしり重いものがあったんですね。)

こういう、もはやアートかすらも分からないものを見た時は、是非とも好き勝手にストーリーや意図などを考えちゃって下さい☆
楽しみ方は以下の記事に書いてます☆

アートの楽しみ方 ~ 近代・現代 抽象的作品でも、知識なんて要らない!一人突っ込み漫才~ | Aika Takeshima

▽アートの大衆化~現在

さて、1950年頃からは逆に、庶民にも分かりやすい目で直観的に楽しめるアートも、技術やテクノロジーの発展と共に盛んになってきました。

バババっと見ていきます!

<アクション・ペインティング>

抽象アートの一部なのですが、こちらはキャンバスを床に置き、絵具を振り散らすというライブ感があり、見た目も鮮やかで難しい事抜きにおしゃれです。

Mural by ジャクソン・ポロック

<ポップアート>

広告や新聞といった大衆文化の代表的なイメージを利用したポップなアート。

マリリン・モンロー by アンディ・ウォーホル

<ランド・アート>

luminous earth grid by スチュアート・ウイリアムズ
ライトニングフィールド by ウォルター・デ・マリア

<体験型アート>

レアンドロ・エルリッヒ スイミング・プールのように、観る人が中に入ることで楽しめるアートです。

<プロジェクションマッピング、漫画>

テーマパークや大規模な駅など、近年急速に盛り上がってきているプロジェクションマッピング。
また、日本が誇る漫画も展示会が行われていたりと、アートとしての価値を見出してきていますね。

▽終わりに

いかがでしたでしょうか。すごく長くなってしまいましたが、ここに書いたのはほんの一部です。

19世紀後半以降は資本主義、様々な技術、交通網の発展、万国博覧会などがありました。

よって、アートがリッチな人だけでなく一般市民にも広がり大衆化。
また個人の自由が出せるようになり、移動が簡単になった事で国内外のアーティスト同士の影響が活発化。

19世紀後半以降は、今日見てきたようにアートがとっても目まぐるしく激変し続けました。

なのでなるべく端的に、おもしろくて重要なとこだけをお話してきたのですが、さすがに量が多すぎて、少し皆さんを疲れさせてしまったかもしれません(^^;)

しかし!!!

現在はインターネットのみではなく、SNSやzoomやなどオンライン配信サービスにより、もう世界の物理的な垣根が極限にまでなくなってきました。

世界のどこからでも授業を受けれるし、一緒に作品も作れるし、オンライン上でのオンラインだからこそできる作品が生まれたり、、、

(私も作りました。⇩)

‘BLOCKS’ – JOINING STYLE PERFORMANCE

「アートって、自分の作品って、誰の為のもの?」 「参加型パフォーマンス」と名付けられた、今までの常識を覆した新しい形のオンラインライブパフォーマンス。
Click Here

よって、アートは(アート以外もですが)更に目まぐるしく進化&変化し続けています。

本当はもっと多くてもっと哲学的で難しかったりするのですが、

「楽しむのにそこまでの知識は要らない。アートをもっと身近に!」

というのが私のモットーなので、ここまでにしておきます☆

冒頭にも述べましたように、

「アーティストそれぞれ自分のベスト、
どこにもないオリジナルを作る為に考えに考えて、
固定概念を取っ払い続け、
新しい色んな方法や考え方を編み出していっていたんだな。」

ということだけ抑えて頂けたら十分です☆

アートは社会と共に、アーティスト同士刺激し合いながら常に進化・変化していきます。
なので、これからもどんどん色んな作品が出てくるでしょう。とても楽しみです☆

 

今回の「超簡単アート史・西洋美術シリーズ」は、超簡単と言いつつも大事なつながりや、アートを楽しむ為の情報などはしっかり入れました!

なのでこれさえおさえておけば、もうどこのギャラリーや美術館でも、次に行かれる時は楽しさが倍増しているはずです☆

皆さんのお役に立てる事を祈って、本日はこれにて失礼致します☆

 

「アートの力で、一人でも多くの人が生きやすくなる社会を目指して!」

 

ありがとうございました☆

 

Aika.

6月 7, 2021 0 comment
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ART

超簡単アート史・西洋美術史 前半 〜ほぼ神の事or写真代わり〜

by Aika Takeshima 5月 19, 2021
written by Aika Takeshima

こんにちは。いつもありがとうございます。
ダンスアーティスト/ライター/活動家のAikaです。

本日は、「アートがもっと楽しくなる!」ために、西洋美術史を超簡単に!分かりやすく!
大事なポイントのみに絞って解説している記事です。

・・・

しかしその前に、一つ覚えておいて頂きたいことがあります。

それは、

「別に美術史なんて知らなくても、アートは楽しめる!」

ということです。(以前の記事参照⇩)

 

アートの楽しみ方
~ 近代・現代 抽象的作品でも、知識なんて要らない!一人突っ込み漫才~ | Aika Takeshima

 

でも、

「ピカソなんて落書きだ。天才と言われるのは全く分からない。なんで?」

などと感じる(感じたことがある)方もいらっしゃると思います。私はずっと思っていました。

美術史を知ればそういう所が分かるので、同じ作品を見るのでも見方や感じることが倍増し、奥深くなり、更に楽しくなります。

ですので、上記の記事をお読み頂いて興味が出てきた方も、初めましての方も、是非このまま読み進めてみて下さい☆

目次

▽アート史の流れ ~何を表現していたか~

アート史の流れを、表現していた対象に注目してざっくり表すと、以下のようになります。
(*例外はどの時代にもあります。)

① 神または神に関する事 信仰心の現れや布教目的

② 神じゃなくて現実(たまに想像) 
    歴史・肖像・風景・日常の事などを超リアルに。⇒写真の役目

③ 現実だけども、カメラには出来ない事(カメラの発明後)
    =目で見たそのままではない表現方法の探求。
     何かの一瞬の印象や、何かを色んな角度から見て一つの絵にするなど。
     画家の個性の出現。

④ 対象が、人/風景/心情/出来事などの具体的に「これを表現しました!」というはっきりとした物事じゃなくなる。つまり「答え」がない。「作者と観る人の対話」観る人に考えさせる。=抽象アートの始まり

⑤ キャンバスや筆以外にも様々なものを用いだした、非常に多様な現在。

 

④の抽象アート以前は、割と楽しめる方が多いのではと思います。


特に①②は聖書のワンシーンや歴史上で起きた出来事、事件のストーリーが隠れていて、それを知るのもミステリー感覚でおもしろいです。それ以外にもその当時の日常や風景を知れますし、単純に、「画力がすごい!!!」となるからです。

③になってくると、ぼやけだします。

④になると、もう訳が分からなくなります。

⑤はなんだかエンターテインメントやテクノロジーも入ってきてにぎやかになります。

今回はアート史においてとても大きな節目であったカメラの発明以前までのアート(①②)を、どのように影響し合ってるのかにも注目しながら簡単に見ていきます。

小難しい事は書いてないので気楽に読んで見てください☆

(*年代は諸説ありますので、流れの目安として見て下さい。)

▽①神または神に関する事 紀元前エジプトからルネサンスまで

<エジプト美術>  紀元前3000年~紀元前332年


「これが私達の神々ですよ」と皆が分かるように、神々を信仰する為の具体的な象徴、イメージが必要だったのと、神々への崇拝心を現す為に美術が用いられました。

王は神の子とされていたので、王に関する事が描かれたり王の墓ピラミッド等が作られました。
顔と足先は横向きだが身体と目は正面向きという奇妙な特徴にも、「目は神とされていたから崩すことが出来ない」という理由や、「その角度の方が適格に対象を現す事が出来ると考えた」という理由がちゃんとあったそうです。

これは3000年間、厳格にルール化されました。

(私はアート史を知るまで、当時の人が単に絵が下手だったんだと思ってました。)

<ギリシャ美術> 紀元前2000~紀元前31年

ラオコーン

 

こちらも神々の象徴の為だったのですが、ギリシャ神話の中の神々は非常に人間っぽいです。(妻の目を盗んで浮気をくりかえすなど)

なので、表現される神々はエジプト美術のものよりもっとリアルさや美しさが追求されました。

よりリアルに表現する事で神を正しく表そうとしました。この時代は彫刻や建築が主で絵画はあまり残っていません。

<ローマ美術> 紀元前700年~5c

プリーマ・ポルタのアウグストゥス像

ギリシャ美術が入って来て大流行。

高く評価され、たくさんコピーが作られました。
これをローマンコピーと言います。

このおかげでギリシャ時代の作品が広く拡散され、ギリシャ•ローマの美術が美の規範(美といえばこうだろう!これが基礎だろう!というような考え)となっていく事に大きく貢献しました。

ギリシャ時代のオリジナルはほとんど現存しておらず、現在展示されているものの多くはローマ時代にコピーされたものです。

また、ローマ時代は宗教にあまり縛られていませんでした。
なのでよその国のギリシャ神話を表したギリシャ美術でも、「良いじゃん!!」と、どんどんコピーするし、神以外の事(肖像、風景、風俗)を表現した作品もこの時代にはありました。

<キリスト教美術(初期~中世~ロマネスク~ゴシック)> 3c~15c頃

ウラディミールの聖母
福音書記者聖マルコ像 アダの福音書
栄光のキリスト
シモーネ・マルティーニ “受胎告知”

文字が読めない人にもキリスト教を普及する為に、聖書のシーンがたくさん描かれました。

しかし神は人間を超越した神聖過ぎるものだからという理由により、当時は神を具体的にカタチに表す事は禁じられていました。

しかしやはりカタチにしないと、特に文字が読めない人達への普及は難しい。

なので、絵にも細心の注意が払われ、あえてリアルさ、人間っぽさを欠くように描かれました。
普及目的にたくさん必要だったので簡略化されて描かれたという理由もあります。

<ルネサンス> 14〜16c

ラファエロ “聖母戴冠の祭壇画”
ミケランジェロ “ピエタ”
レオナルドダヴィンチ “最後の晩餐”

ギリシャ・ローマ文化の再興。(⇐人間っぽいリアルな作品でしたね)

それまでは「人間は神の為に」という神中心の時代だったのが、
「人間は人間らしく生きて良いんだ」という人間中心の時代に。

しかし描いていたのはあくまで神や神に関する事(=宗教画)。

油絵の出現や遠近法の確立により、ギリシャ・ローマ時代のものより更にリアルで均衡のとれた、完璧な超絶技巧の作品が特徴。

<マニエリスム> 16C 

パルミジャニーノ “長い首の聖母”

作品に個性や奇抜さが表れました。

それまでの”神ばかり”を表現していた時代と、これからの”それ以外”を表現し始める時代の間にある時期です。

ルネサンスで完成された完璧な技術や様式を取り入れつつも、それだけでは単なるコピーで偉人(レオナルドダヴィンチやラファエロやミケランジェロ)を超える事は出来ません。

なので動き・身体のバランスやポーズ・構図(左右のバランスや遠近法)などをもっと大げさに複雑に書いてみたり、あえて無視して不自然に(やたらと首が長い等)描いているのが特徴です。

以上が①です。作風は変われど、とにかく神、神、神ばかりです。
同じ聖書のワンシーンも、時代や作家によって全く違うのでそこを見るのもおもしろいと思います。

▽②現実や想像の世界を超リアルに。⇒写真の役目

<バロック>  16c末~18c初頭 

カラヴァッジョ “聖マタイの召命”

キリストが、徴税所という日常的な場所に現れてマタイを呼び出すシーンです。

ピーテル・パウル・ルーベンス “キリスト昇架”

大げさです。(←バロックの特徴) 
人1人運ぶのに何人のマッチョが必要なのでしょうか。

聖書の話を人々の日常に入れて描いてみたり、
静物画(人ではなく物)・風景画・風俗画(日常の事)・肖像画など神以外の事を描き始めました。(1100年程前のローマ時代ぶり)  

背景には、教会の権力が衰退し、王の権力が絶対となった事があり、王の為の美術が盛んになりました。

バロックには、「歪んだ真珠」や「規範から外れる」という意味があります。
ルネサンスで理想とされていたスタイル、バランスの取れたいわゆる「きれいだなぁ」というものを崩し、光と影の対比が強調され、とてもダイナミックな動きで大げさ(ドラマチック)なのが特徴であることから、“バロック”と呼ばれるようなりました。

マニエリスムと同じ様に、直前のルネサンスの作風への「皆同じ感じでつまんない。」という個性の現れでもありました。

<ロココ> 18c(1710~1760年代)

ジャン・オノレ・フラゴナール “ぶらんこ”

「あはは〜❤️やだもうパンツ見ないでよね〜❤️」
というような声が聞こえてきそうです。

この時代は宮廷がとても栄え、貴族が絵画をオーダーするようになりました。

なので、美術もリッチな貴族の為のものが盛んになりました。
マリーアントワネットの辺りです。

「今までの美術ってなんか堅苦し過ぎない?」
「もっとおしゃれで良いんじゃない?」

という反動で、非常に優美で陽気で明るい感じのフワフワとした作風です。“リア充”や“チャラい”というイメージです。

<新古典主義> 18c半ば~19c初め

ジャック ルイ・ダヴィッド “ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト”
ドミニク アングル “グランド・オダリスク“

「バロックもロココも飾り過ぎ。」

という反動で、

「やっぱりギリシャ・ローマ時代の古典美術(リアルで均等の取れた表現)が一番良い!」

と、古き良き時代に憧れ、見習う時代です。

ルネサンスパート2です。

直前のロココ美術に対する、

「フワフワしてないで国の栄光を称えよ!」

というナポレオン帝政時代の政治的な宣伝にも利用され、広まりました。
作風はバロックやロココのように飾ったり大げさにはせず、ローマ・ギリシャを見習いリアルさに厳格にこだわり、品格があります。

<ロマン主義> 18c後半~19c中頃

ウジェーヌ・ドラクロワ “民衆を導く自由の女神”
フリードリヒ “雲海の上の旅人“

「新古典やっぱり堅苦しいな。もっと感性豊かになろうよ。」

「昔のルールに縛られ過ぎ。」

となり、個人の自由な感情・感性・想像力を大事にしたロマン主義美術が始まりました。

作者の自由な感性で創作されたので様々な作風がありますが、何か情熱的なシーンだったり、神秘的で非現実的な想像の世界を描いているものが多いです。

<写実主義(現実主義、リアリズム)> 19c 中頃

ジャン=フランソワ・ミレー “落穂拾い”
ギュスターヴ・クールベ “石割人夫”

「やっぱり目の前の現実を描こう。見たまま、ありのままを正確に表現しよう。」

となりました。

この時代は産業革命によって市民の経済や行動が活発になりました。
よって文化が大衆化し、神や王や貴族よりも市民向けに、表現されるテーマも身近な日常などの風俗画や風景画が好まれ、たくさん作られました。

▽まとめ。おわりに。

いかがでしたでしょうか?

途中でお気づきになられたかと思いますが、

「これが良い!」
「やっぱこっちの方が良い!」
「いや、昔に戻ろう!」
「やっぱダサいな!」

を繰り返してきました。

これは、更なる美を求める、既にあるものよりすごいものを作りたい一心からだったのです。

様々なスタイル(主義)がありつつも、一貫して神だったり、歴史画、肖像画、静物画、風俗画、風景画がリアルに描かれ、写真の役割をしていた時代でした。

少し奇妙だな、おおげさだな、首が長すぎるな、等はあれども、何を書いているのかははっきりと分かる時代でした。

 

しかしこの後、アート史において衝撃的過ぎる出来事が起こります。

 

それはカメラの発明です。

 

写真よりリアルに描くなんて、不可能です。

「じゃあもうリアルさにこだわるアートなんて必要無くない?」

となり、アーティストたちに存亡の危機がやってきます。

なのでアーティスト達は、カメラには出来ない事、人間にしか出来ない表現を探求するようになり、様々な新しいスタイルが誕生する時代に入ります。
⇒一見変に見えるアートの始まり。

そしてここからどんどん画家それぞれの個性が爆発しおもしろくなっていきます。
⇒ネガティブに言うと、複雑で難解。

 

ということで、次回はこの「カメラ後のアート」を見ていきたいと思います!

そちらもまたよろしくお願い致します。

それでは本日もありがとうございました。

良い一日をお過ごしください☆

Aika.

5月 19, 2021 0 comment
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Aika Takeshima 武島アイカ

Dance artist, and certified DEI practitioner with the mission to help people find more freedom and possibilities in themselves using my movements, words, and passion. 一人でも多くの人が、もっと自由に、そして自分自身の可能性にどんどん気付いていってもらうことを使命とする、ダンスアーティスト/認定DEIプラクティショナー。自身の身体と、言葉と、パッションを用いて。

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