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タイトル写真:”Jump In” by Jackson Pollock
こんにちは。
今回は、アートの楽しみ方についてです。
どれだけ意味が分からない系のアートでも、
「これさえ知っておけば、誰でも楽しむことが出来る!」
という方法を、ご紹介させて頂こうと思います。
さてさて、まず初めに皆様にお伺いしたいことがあるのですが、アートに対して以下のように感じたことはないでしょうか?
少し極端過ぎる考えもあるかもしれませんが、
「ちょっと分かるかも!」
という項目、一つ位はあったのではないでしょうか?
気を使って頂かなくても大丈夫です!
なぜなら、これらは私が数年前まで思っていたことですから!
でも、そんなことは無かったんです。
NYに6年住んでみて分かりました。
アートって、
思ってるよりはるかにもっと気軽に皆が楽しめるもので、
あなた自身そのものが個性であるという事を教えてくれ、
それが自己肯定感のアップにもつながります。
特に、いわゆる「意味が分からない」と言われがちなアートでは、観る側も考えることで楽しみが激増します。
なのでクリエイティブさが求められる今の時代、
と同時に人間らしさが減り、自分の頭で考える必要も減っていくであろうこれからのAI時代にこそ、是非おすすめしたいものなのです。
「・・・・・・・・・。」
「うんうん、、、言いたい事は分かった。
いやでも一体どうやって楽しめと言うのだ!
やっぱりどうみてもおかしいし変だし気持ち悪いのもあるし意味が分からないって!!」
ですよね。。。。ごもっともです。
ということで、以下でその方法をご紹介していきたいと思います☆
(漫才とか言ってふざけているように見えますが、結構真面目なことを書いてます!ですので是非このまま読み進めてみてください!)
まず第一に、知識や教養なんていりません!
全く分からない作品を見たら、
ただ心の中で一言、こうつぶやいてみて下さい。
「どうした?」
と。
この一言には、
「ん~?どうした~?君は一体何になりたいんだい?」
「一体全体どうしてこんなことになっちゃったんだい??」
「君のお父さん/お母さん(作者)はどうしちゃったんだい??」
等々が含まれています。
で、一応、絶対当てられないですが、考えてみます。
どうせ当たらないですし、5秒位で良いです。
別に答えを出さなくても、「なんか尖がってる部分多いなぁ」とか、特徴を探してみるだけでも良いです。
そしてその後、タイトルを見てみます。
すると、ほぼほぼ、
「なんでやね~ん!!!!!!!」
とか、
「いや、そうやけども~~!!」
とか、
「なぁぁるほどね~~!!」
とか、
「そうくるか~~!!」
と、突っ込みどころ満載でしょう。
以下で、実際に例をあげながらやってみます!
まずはこちら。
「どうした?」
単なる丸が4つ。。
心の中が空っぽになる状態、虚無感や悲壮感等の何か4つの感情を現したのでしょうか??
ではタイトルを見てみます。
“Four Oranges”(4つのオレンジ) by Ellsworth Kelly
「うそや~~~~~~~ん!!!!!」
「え―――!?オレンジ4つ!?なんでそうなった~~!?」
「オレンジって、もっと特徴あるやん!おへそとか葉っぱとかちょっとボコボコした皮とか!!」
「虚無感とか悲壮感とか考えた自分なんか恥ずかしいやん!」
「そうくるか~!たまげた!!」
「自分だったら、オレンジ4つ書いてって言われてもこうは書かないし発表しようなんて思わない!でも確かにアリかも!?」
ここでは、自分とは違う価値観を知ることが出来ます。
・自分が知らなった価値観(この場合はオレンジをどう描くか)が世の中にはあるんだな。
・自分って結構、固定概念(オレンジといえば。。)に縛られているのかも。
・もっと色んな方法、見方、考え方があっても良いんだな。
⇒このように、自分が持っていなかった新しい価値観にたくさん触れることによって、「色々あってそれで良いんだな。」「皆違うんだな。」と、自分も他人も認めれるようになれます。
お次はこちら。
「どうした?」
大きな円の中に、色々な円と線があります。太い2本の線も交差してますね。
ん~~~分からない。ま、とりあえずカラフルでおしゃれでかわいい。タイトルを見てみましょう。
“円の中の円” by ワシリー・カンディンスキー
「ってそのままか~~~~い!!!!!!ww」
頭の中で、吉本新喜劇の皆さんのように壮大にずっこけました。
ここでは、センスや企画力が磨かれます。
タイトルと絵自体はそのままといえばそのままですが、普通はそもそも円の中の円を書こうなんて思わないと思います。
そして円以外の線も使ってなんかとにかくおしゃれに仕上がっている発想と構図が、目の付け所とセンスがすごい!と思います。
これはビジネスにおいても重要なところではないでしょうか。
新しいビジネスを考えるにあたって、普通の人が目をつけないところに目をつけ、それを良い感じにする(需要が出るように形づくっていく)。
このようなアートは、その為のアイデアセンスや企画力の良い刺激になることでしょう。
3つ目はこちらです。
「どうしたどうした?」
これは建物を透明にしてみたやつですよね?それは分かります。でも私も立体図形(下の写真)を中学校で習った時に、ちょっとがんばってここまで位のものなら書いていた気がします。
一体何をしたいんでしょう?何かありそうですけど、、、、
タイトルを見てみましょう。
“Glass House / No Secret” (ガラスハウス / ノーシークレット)by Louise Bourgeois
「お~~~。なるほど、、、、、。」
脱帽です。
これは、社名、ロゴ、キャッチコピー等を作る時にも活かされるセンスなのではないでしょうか。
伝えたい事、事業目的、大事にしている事などを、そのままの文章ではなく少しひねってみたり。また、言葉だけではなくこのように、少しぼかしつつも的を得ている絵にしてみるとか。
たとえば、「当社は風通しの良い会社です!」ということをパンフレットやウェブサイトにて表す時に、そのまま言葉を書くだけでなく、上記のような絵を添えてあげると、おしゃれ感が一気にアップするでしょう。
最後の例です。
横には、この絵もありました。
いやいや、2枚目を見る前に既に「もしかして、、」と思ってましたが、2枚目を見たらもう確信犯としか良いようかないです。
1枚目は“女性の胸”でしょ?2枚目は、お股の下からのアングルっぽい。。それらを、なんかアート風にかっこよく脚色してるんでしょ。
もう何書いてるか分かってるけど、まぁ一応タイトル見ておきましょう。
1枚目”Untitled,( no. 4 of 12, from the portfolio, Anatomy)”
2枚目”Untitled, (no. 5 of 12, from the portfolio, Anatomy)”
by Louise Bourgeois
Untitled=無題。
「無題にしたーーーーーーーーー!!!!」
「はっきり言いにくいからごまかしたんやろーーーー!!!」
「おっぱいやん(心の声ですすいません)~~!!!」
「作者は単なるスケベだったのか~?」(←例3と同じ作者です)
しかし、この作品を書いたのにもしっかり理由や背景があるそうです。
そしてそれは、決してこの作品・アーティストだけではありません。
どの作品も、アーティスト達が考えに考えて作ったものなのです。考え過ぎてそうなっちゃったとか。
ここで、知識や教養が出てきます。
アートに関する知識や歴史を知っていると、もっとおもしろくなってきます。
なんで女性の胸を書いたんだ?という作者の特徴や背景を知る事。
また、なんでこんな落書きみたいにグニャグニャゆがませてるんだ?などなども、西洋美術史を知れば、なるほど!そういう事だったのか!とすっきりします。
しかしそれはあくまで、更におもしろくするなら、です。
趣味の音楽やスポーツやミュージカル鑑賞などなどは、詳しいことなど知らなくても、専門誌なんて読まなくても、楽しいですよね?
でもファンは、「もっと知りたい!」なので専門誌を読んだりして勉強します。そして知れば知る程、「おもしろい!」となり、ファン同士ではコアな話で大盛り上がり。
それと一緒です。
なので、知識や歴史を知らなくても、全っ然良いんです!
日本の芸術界は、少しかしこまり過ぎているというか、一般の人々のことを相手にしていない風潮があります。
専門用語関係なく、何を言っているのか、書いているのか、正直分かりにくいです。
(*詳しくは後日別記事)
でもそんなのでは、アートが広がるわけがない。
私もイチアーティストなので、とても悲しいです。
「アートって、もっと身近にあるものなんだよ!」という事を広めてらっしゃる方もどんどん増えてきていますがやはり、”楽しむためにはある程度の知識は必要”と言っている方が多いです。これは初中級レベルだと思います。
しかしこの謎解き感覚、一人突っ込み漫才法は、
「全くの入門、ゼロから始めるアートの楽しみ方」
ですので、全く知識なんて要りません。
そもそもこういったアートは、
観る人が価値を与える&作者と観る人の対話。
つまり、作品は何かに対する問題提起位の意味しかなく、あとは観る人が勝手に想像を膨らませて、観る人の中で完成するものだからです。
(詳しくは後日別記事)
なので、気を使うことなく存分に破天荒な謎解きをして、突っ込みまくって下さい。
分からないものは分かりません。
なので考え過ぎず、さらっとで大丈夫です。
考えなくても、
「自分だったらこれ作って発表しようなんて思わないなぁ。」
「色んな人がいるんだな。」
「自分ももっと自分らしくして良いのかもな。」
という感じでどんどんたくさん観て、価値観を広めていきましょう☆
何も考えずに見て楽しむのも、楽しみ方の1つですので!
「なんだか気になる!もっと知りたいな!」と思う作品に出合った時だけ、改めてその作品にまつわることを調べれば良いのです。そうしているうちに、勝手に知識は増えていくでしょう。
ある程度の知識は確かに助けにはなりますし、今後皆さんの中で、「知りたい!」となる方もおられるかもしれません。なので「超簡単美術史」や「アートとは」という記事も追って配信して参ります☆
謎解き感覚で、一人突っ込み漫才
いつも心のどこかに置いておいて下さいね☆
最後に、いくつか作品を載せておきますので、色々突っ込みまくって下さい☆
本日もありがとうございました☆
本記事がお役に立ちましたらば、ぜひシェアの程よろしくお願い致します☆
それでは皆様本日ありがとうございました!良い一日をお過ごしください☆
Aika.