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モダンダンス

DANCE

モダンダンスとコンテンポラリーダンス② ~モダンダンスとは~ 日本語初・主要ダンスまとめwith動画。

by Aika Takeshima 4月 7, 2022
written by Aika Takeshima

目次

皆さんこんにちは。

本日は、なんやよく分からないこの2つのダンスについてシリーズ②~モダンダンスとは~です。

モダンダンスやコンテンポラリーダンスについて、日本語で簡潔&動画つきで一気にまとめて説明されたものはなかなかありませんので、是非ご一読下さい☆モダン/コンテダンサーなら、更に読んで欲しいです!

前回の ”モダンダンスとコンテンポラリーダンス①” では、導入としてそれぞれのざっとした特徴や定義と、知る意義についてお話させて頂きました。

「モダンもコンテも一緒じゃない!?」

というかなりあるあるな疑問にもお答えしています。

なので先にこちらを読んで頂いた方が、本日の記事もすっと入ってきやすくて良いかなと思います☆そちらも是非ご覧下さい☆

モダンダンスとコンテンポラリーダンス① ~特徴&知る意義~

目次 「モダンダンスって、ちょっとカジュアルにしたバレエでし

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モダンダンスとは ~定義~ 

モダンダンスにも時代(初期、中期、後期)や振付家によってスタイルや捉えられ方が違うのですが一文で表しますと、

19世紀末~20世紀中頃に
「もっと自由に躍らせろ!表現させろ!」と、
ルールの多いバレエに
反発して出来た
自分の内面を表すダンスと、
それを引き継いで更に進化したダンス。

となります。

モダンダンスとは、「こういうステップや技があればモダン!」というような踊りの特徴に対してつけられた名前ではなく、このように考え方や取り組み方や時代に対してつけられた名前です。

現在の世界では上記のオリジナルとは違い、コンテンポラリーダンスをするなら必須とされている、「上達の為のテクニック、メソッドダンス」と捉えられる事が多くなっています。
モダンダンサーは高スキルと素晴らしい筋肉の持ち主が多いです。

モダンダンスは、大きく以下の3つに分けられています。

  • パイオニアの初期
  • テクニック、メソッドの確立やスクール化の中期
  • 抽象的、挑戦的、実験的になった後期

それぞれを代表的な振付家と動画をご紹介しながら、簡潔にお話させて頂きます。

モダンダンスの歴史

~パイオニアの初期~ 当初は斬新でワオ!!だった。

パイオニアの初期:1880~1920頃

第一次世界大戦や産業化、社会経済の急激な変化もあり、人々の価値観や生活スタイルも大いに変化した時代。もっと自由なダンス、女性の解放・自由が求められ、主に女性ダンサーにより新しいダンス=モダンダンスが生まれました。

<Isadora Duncan モダンダンスの母>

モダンダンスの母と呼ばれているIsadora Duncan。
自由と、より人間らしい感情を表現出来るダンスを求めて、一番最初にバレエでは当たり前とされていた事をぶち壊したダンサーと言われています。
彼女はトーシューズとコルセットを脱ぎ捨て、髪をほどき、裸足、緩やかな衣装で踊り始めた一番最初のダンサーでした。
これはもう、当初の人々からしたらものすんんんんんごく新しくて、ワオ!!!なダンスでした。

<Loie Fuller シルクの衣装と舞台照明>

ちなみに彼女は貧しい家庭を助けるため、なんと5歳から近所の子供達にダンスクラスを教えていました。

その後、彼女はバーレスクやサーカスショーなどエンタメ界でダンスをしていました。

そして更に後に、彼女は独自の自然な動きやインプロビゼーション(即興)ダンスのテクニックを生み出し、長いスカートや照明を巧みに取り入れた作品作りをしていきました。

シルクの衣装にも映し出される彼女により計算された照明デザイン。

モダンダンスと舞台照明のパイオニアとされています。

 

「正解・不正解のルールを他人に決められる人生ではなく自分のルールに沿った人生を歩みたい。」

「ダンスはエンターテイメントのみではなく、芸術であるべき。」

そう考えていた彼女が求めていたのは、新しくて全く異なるダンスでした。

なので、「バレエはルールが多すぎる。」とし、バレエ好きではありませんでした。

「バレエは醜く、自然に反している。」とまで言うほど(!)

彼女は、自然で自由な“今時な=modern”ダンスを踊っていたのです。

<Ruth St. Denis 中東やアジアなど異文化の融合>

彼女は東洋の文化・哲学を取り入れた独特の振付作品を披露し、当時の人々を魅了しました。

その魅了された人の1人が、後の夫となるテッド・ショーン。(ダンサー)

そして2人はDenishawnというダンス学校を創設。裸足で行われるバレエを元にしたメソッドを確立し、今につながるモダンダンスの基盤を作りました。

なんと教え子にはこの後紹介します、マーサ・グラハムも含まれます!

このように彼女たちがパイオニアとして、その後現在に至るまでのダンス形成・ダンサー輩出に大きな貢献をはたす活躍をしていました。

彼女たちは皆、自分達の内面、複雑な感情全てを表現出来る、“今までに無い方法”を見つけようとしたんですね!

バレエのルールを守るのではなく、全身を使って自由にクリエイティブに。

モダンダンスの歴史。

~メソッド化の中期~ 現在も重宝されているスタイル

メソッド化の中期:1920~1945頃

パイオニア達の下で学んだダンサー達によって、更に独自のスタイル、現在でも世界的に重宝されているテクニックやメソッドやスクールが確立された時代です。

それが、モダン/コンテンポラリーダンス界で超有名な、Martha Graham(グラハム)とLester Horton(ホートン)達です。

<Martha Graham コントラクション&ドラマチックなグラハムテクニック>

先ほどのパイオニアの一人、Ruth St. Denisたちのダンス学校Denishawnで学んだ彼女。
モダンダンスを更に一つ上のレベルにまで持っていき、世界中のダンサーに影響を与えた(現在も)最も有名、重要なモダンダンサーです。

グラハムの3大要素には、

  • コントラクションとリリース(上半身を後ろに引込めてカーブする姿勢とそこから元に戻る事)
  • スパイラル(ねじる)
  • 重力を利用しての床への落下

があり、コアの力を強くする事が出来るテクニック。全ては感情や過去の経験など自分の内面をより強く、自由に表現する為(ドラマチックに!)のものでした。
その為にダンサーが確固たるトレーニングを積んでいる事は彼女の信念では絶対不可欠で、「トレーニングのみがあなたに自由を与える。」とも述べている程、テクニックの重要さを唱えていました。なので日々の鍛錬にはなかなか厳しかったようです。

(↑ クラス風景)

(↑ 実際のパフォーマンス。ドラマチックかつすさまじいテクニックです。)

<Lester Horton 身体を強くかつ柔らかくするホートンテクニック>

彼も、Ruth St. Denisに大きく影響を受けた一人。

強靭さと柔軟さとバランス力を養う事が出来るテクニック。
解剖学とネイティブアメリカンやその他のダンス(日本も入っています)を元に、どんなダンスにも通用出来るように作られたメソッドで、フラットバックやTの字エクササイズなどが代表的です。

これらのエクササイズはものすごくきついのですが、
「うわ!すごく効いてる!効果ありそう!絶対強くなる!あ゛~横腹~~~!!バランス~~!ムズイ~!!」と、
即実感出来ます。きついですが。笑

彼の生徒の一人が、NYを拠点とする世界的に有名なAlvin Ailey。Hortonの死後彼のカンパニーを引き継ぎ、現在のAlvin Aileyカンパニーの作品にもホートンテクニックが基盤として採用され続けています。

(↑ クラス風景)

(↑ Alvin Aileyダンスカンパニーの作品”Revelations” より。1’50からのソロはホートンテクニックらしさがすごく出ていて圧巻です。)

モダンダンスの歴史。 

~抽象化した後期~ 後のコンテンポラリーダンスに繋がっていく。

抽象化の後期:1945~1960頃

抽象的、実験的になって後のポストモダンやコンテンポラリーダンスへの架け橋となりました。

<José Limón 重力と呼吸の利用でふわっと流れるような自然なリモンテクニック>

José Limónは、中期に活躍したモダンダンサーDoris HumphreyとCharles Weidman(共にRuth St. Denisたちのダンス学校Denishawnの生徒&カンパニーダンサー)に学びました。

彼は、全身の呼吸、重力や体重の利用を通して、無重力のようなふわっと流れるように動きを繋げるテクニックを作りました。

リモンテクニックの重大要素には、

  • fall and recovery(落下と回復)
  • rebound(リバウンド)
  • weight(体重や重力)
  • suspension(引っ張って伸ばすような動き)

などがあります。

(クラス風景)

(↑ Limonダンスカンパニー “Corvidae” グラハムやホートンより力まず、呼吸や重力を上手く利用して流れるような踊り方です。)

<Merce Cunningam 後のポストモダンやコンテンポラリーダンスに繋がる抽象的スタイル>

Hortonに学びGrahamのカンパニーでも活躍した彼は、コインを投げて裏表で振付を変えたり、物語がある必要は無いとしたり、ダンスとそれ以外(音楽など)が無関係でそれぞれ独立しているとしたり、抽象的なスタイルを生み出しました。

それまでは上記に書いてきたように、いかに感情を表せるかを模索してきたモダンダンスだったのですが、彼が一気に抽象さを取り入れました。
そしてそれが、後のポストモダン(反モダン)やコンテンポラリーダンスに繋がっていくという、ダンス史において非常に重要な人物でした。

コンテンポラリーダンスを説明する上では、「一番最初のコンテンポラリーダンス」や、「Before Cunningham、After Cunningham」と言われる位重要な人物です。なので、彼はモダンダンスではなくコンテンポラリーダンスと捉えられることもあります。

テクニッククラスでは、頻繁に方向を大きく変えるステップなどで空間認識能力を高める事が出来るのが特徴的です。

(↑ クラス風景。1:05:15辺りから、移動しながらの方向転換&バランスが出てきます。ものすごく難しいです。上級、プロのダンサーでもこのようにヨロヨロしている位です。)

(↑ Merce Cunningamダンスカンパニー “CRWDSPCR” & “Quartet”
 無機質&幾何学的であり、動きは揃ってるが曲とは合っていないという不思議な抽象的スタイル)

<Paul Taylor  一番最後のモダンダンス。>

ダンスを始めてたった2年の元水泳選手がダンスコンテストで優勝し、Martha Grahamにその才能を買われ彼女のカンパニーに入団。 
その他にも上述のJosé Limón、Doris Humphreyに師事、そして活躍。

時計を見る、バスを待つなど日常の動きを取り入れたり、「デュエット」という作品では4分間2人共全く動かなかったり、暗くて重い系の時もあれば明るくて笑かせてくる時もあるし、タンゴの時もあればバレエっぽい時もあるし本当に多様。当時には無かった実験的作品を次々に創作し、Martha Grahamに「やんちゃ坊主」と呼ばれていた異端児でありました。

しかしそれが、上記のMerce Cunningamと同様後のコンテンポラリーダンスへと繋げる重要な架け橋となったのでした。

(彼自身はテクニックを作らず、主にバレエの基礎をベースにしていました。)

まとめ

このようにモダンダンスとは、自由を求めて、表現の幅を広げる為に、そしてもっともっと大きく自由に身体を動かせる方法を模索して生まれた、バレエに変わる新しいダンスでした。
⇒”バレエに変わる”なので、日々の練習用にもメソッド化され、ダンサーは高度な技術を養う事が出来るのです。

人々をワオ!と驚かせたパイオニア達の初期。
⇩
そこから学んだダンサー達によって更に独自のスタイル、現在でも重宝されているテクニックやメソッドが生まれた中期。
⇩
更にそこから育ったダンサー達が ”抽象さを付け足して” 独自のスタイルを生み、後のコンテンポラリーダンスに繋がっていく後期。

そしてこの後実は、(上記にも数回出てきましたが)ポストモダンといって、モダンダンスに反対するスタイルが出てきました(インプロ:即興など)。これは名前にモダンと入っていますが「反」モダンなのでモダンダンスとは違います。なのでポストモダンについてはまた次回にお話しさせて頂こうと思います☆

何にでも ”流行り” はあり、今ではもう古いとか、かたっくるしいとか、バレエやん、と思われてしまっている感は否めないですが、当時はものすごく斬新で、「バレエじゃないダンスだ!なんだこれは!?」と人々に衝撃を与え、魅了していたのがモダンダンスでした。

今ではパフォーマンスとしての人気は昔に比べると減ってきていて、そのカンパニーを目指すダンサーも減ってきてしまってはいますが、テクニックとしては今でも世界中で必須とされているダンスです。

特にグラハム(Graham)テクニック、ホートン(Horton)テクニック、リモン(Limon)テクニックは3大モダンテクニックなので、是非とも頭の片隅に入れておいて頂けたらなと思います☆

個人的には、何でもアリになり過ぎてコンテンポラリーダンサーの基礎的技術が落ちていってる感が否めないので、是非とももう一度モダンダンスを見つめ直す事は有意義だと思っています。

おわりに

日本での捉えられ方はもっともっと曖昧で、もしかしたら少し違うかもしれません。それはこのダンスが西洋生まれである事で、生徒さんはもちろんのこと教える側にも知識が正しく回っていないからという事が考えられます。
(例えば西洋人が思っている日本の芸者の定義は、日本の芸者の定義よりも曖昧だったり、何だかお下品なお色気ジャパニーズガールとなっていたりもするように。)

しかし、日本でも正しい知識が誰にでも届くように広めたい思いで、今回はモダンダンスについて西洋基準でお話しさせて頂きました☆

ダンサーではない方からしたら面白くないシリーズかもしれませんが(ダンサーは必須!)、世界では基本的なアート史や舞踊史は一般の人でも割と知っていて、それぞれが自由にアートやダンス鑑賞を楽しんでいます。


「私プロ野球ファンなの。○○○が試合する時はいつも観に行くのよ。」みたいな感覚でしょうか。実際にそういう方々が西洋では客席を埋めています。日本のように、ダンサーや出演者の親戚・お友達だけではなくて。

なので、「一つ趣味でも増やしてみようかな。」と、ダンス鑑賞が皆さんの新たな趣味になってもらえたら、本当に嬉しいなと思っております☆

 

今回はとってもボリューミーでしたがいかがでしたでしょうか?

でもダンスヒストリーの教授になりたいのではなければ、本日こちらに書いていることや、ご紹介した動画をしっかりと見て研究してみるだけでかなり十分かと思います!

ということで、もう一回、二回、三回、何回でも読み直しに来て下さい☆

ここまでギュッと動画付きでまとめられた記事はあまり見ないので、一年に一回とか、辞典代わりにでもおすすめです☆

 

本日も長々とありがとうございました☆

次回はポストモダンについてです☆

モダンダンスとコンテンポラリーダンス② ~モダンダンスとは~ 日本語初・主要ダンスまとめwith動画。

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DANCE

モダンダンスとコンテンポラリーダンス① ~特徴&知る意義~

by Aika Takeshima 3月 31, 2022
written by Aika Takeshima

目次

「モダンダンスって、ちょっとカジュアルにしたバレエでしょ?」

「モダンダンスとコンテンポラリーダンスって一緒じゃないの?色々あるコンテの中の一つがモダンか、色々あるモダンの中の一つがコンテみたいな。」

「なんか違うらしいのは知ってるけど、よくは分からない。聞かれるといつも上手く答えられない。。。何が違うの?」

ダンスをされている方でも、このように思われている方が多いのではないでしょうか?これらはモダン・コンテンポラリーダンスの疑問あるあるだと思います。

モダンダンスやコンテンポラリーダンスをされてる方は日本にも多いと思うのですが、モダンダンスやコンテンポラリーダンスが好き、というよりは、「その先生やカンパニーの踊りやクラスが好きだから受けている/所属している。」という感覚に近いのではないでしょうか?

ちなみに以前の私は、まっっっっっっっっったくもって分かってなかったです。

日本にいる時の、まだコンテンポラリーダンスをしていなかった当時の私の概念は、

モダンダンス=バレエ基礎で結構しっかり踊る。つまりJazzダンス。

コンテンポラリーダンス=あんまり踊らない、動かない謎系。コンテっていうかコントじゃない?

という、今コンテンポラリーダンス作品を作っている者としてあるまじき考えをしておりました。
(大人から始めた私にまで届くような、正しい知識や情報元なんて無かったんです!申し訳ありません!でもだから今広めようとがんばってるので許して下さい!)

本日から数回に分けて、「モダンダンスとは」「コンテンポラリーダンスとは」についての記事を書いていきますので、これですっきりはっきりさせましょう☆

本日は導入として、

・疑問あるあるへの回答
・ざっくりとしたそれぞれの定義/全体像
・そもそもの知る意義や必要性

をお話させて頂き、次回以降でそれぞれについて詳しくお話させて頂こうと思っています☆

疑問あるあるへの回答

Q.「モダンダンスって、ちょっとカジュアルにしたバレエでしょ?」

⇒バレエに反発して生まれた、当時それまでになかった革新的な新しいダンスなので、バレエではありません。
当時は今のようにたくさんのダンススタイルはなく、「ダンス=バレエ」でした。なのでモダンダンスを始めた人たちの多くはバレエを学んできた人や、バレエダンサーがモダンダンスに魅了されて受け継ぎました。

なので、バレエに似た動きがあります。ストリートダンスとは全く違う派生なのでストリートダンスっぽさは全くなく、現代においてストリートダンスと比べたらバレエと思われるのも無理はないかもしれません。

ちなみにジャズダンスとはルーツが全く違います。ジャズダンスのルーツはアフリカン民族舞踊なので、もっとシャープかつリズムや音楽を重視して踊られます。

参照:

  • 「バレエとは~宮廷ダンスからハードロックバレエまで~」
  • 「ジャズダンスとは〜クラブパーティーダンスだった」

Q.「モダンダンスって、コンテンポラリーダンスと一緒じゃないの?」

⇒モダンダンスが ”バレエNO!” と言って生まれたのに対し、コンテンポラリーダンスの始まりは ”バレエYES!” ”モダンYES!” と、両方を取り入れた更に新しいダンスでした。なのでそれぞれに似ているところはあれど、純粋なバレエや純粋なモダンとは違います。
しかしそれぞれをどれ位取り入れるかは、作り手の経験や好みによって大いに左右されます。なので作り手や作品によれば、”ほぼバレエやん!”とか、”ほぼモダンやん!”とか、最近だと”ほぼヒップホップやん!”などがあるのだと言えます。

(”コンテンポラリーダンス”という名前の使い方が無法地帯になってしまっている気も否めませんが、、、コンテンポラリーダンス界の問題はまた今後記事にしたいと思います!)

Q.「コンテンポラリーダンスと違うらしいのは知ってるけど、よくは分からない。なんとなくは分かるけど、説明までは出来ない。。。何が違うの?」

⇒詳しくは次回以降で述べますが、それぞれの特徴をあげるとこうなります。

<モダンダンス>
・制約の多いかたっくるしいバレエに反発して生まれたもの。⇒バレエの反対=脚技よりも上半身重視、はだし、おろした髪の毛、流れるような衣装、
・バレエからの自由、女性解放の自由など、自由を求めたダンス。
・コンテンポラリーダンスより古い。
・人間の内面、感情表現重視。ドラマチック。(初期~中期。後期以降になると、次第に抽象的になってくる⇒コンテにつながる)
・パフォーマンスとしての人気は、当初に比べて減ってきている。
・しかし確立されたテクニックやメソッドがそれぞれにあり、大手の学校もあるし、現在も”テクニック”としては世界中で高需要。

<コンテンポラリーダンス>
・バレエとモダンを取り入れて生まれた。
・テクニック・メソッド化された何か(バレエやモダンなど)に、新しい何か(フロアワークやコンタクトインプロや演劇やヒップホップなどなど)を入れて、それぞれの創始者がしなかったことをする。
・しかし次第に無法地帯化。なんかよく分からないもの全部コンテって言っちゃえ的な風潮
・ドラマチックではない。=動きと感情が分かりやすくは繋がっていない。=抽象的。
・そもそも感情とかないものもあり。
・一つのテクニックだけでは踊りこなせない。
・テクニック化、メソッド化されていない。
・現在進行形。

モダン・コンテンポラリーダンスの定義

<モダンダンスとは>
19世紀末~20世紀中頃にバレエに反発して自由を求めて生まれ、当時からしたら革新的だった、自分の内面を表すダンス全般を指す。特徴は振付家により異なるが、バレエとは違い裸足、上半身重視など。現在ではもう新しくはなくなったがそれぞれの確立されたメソッドにより今でも人気。西欧では、コンテンポラリーダンスをするなら必須とされているダンス。
現在世界では、「ダンス上達の為のテクニック取得、メソッドダンス」と捉えられる事が多い。

<コンテンポラリーダンスとは>
元々は更なる表現方法を求めてバレエとモダンの両方を取り入れてみた、20世紀中頃以降に出来た抽象的なダンス(感情表現重視ではない)全般。モダンダンスと同じく踊りの特徴は振付家により異なるが、何かのメソッドに何か新しいフレーバーを取り入れたものがコンテンポラリーダンスと言える。
それ自体に確立されたメソッドがあることは少ないが、様々なスタイルが取り入れられているため、複数のテクニックに精通していることが求められる、本来なら高度であるはずのダンス。
しかし何でもアリとも取れる使い勝手の良い名前のため、無法地帯化している側面も大いにあるダンス。
踊りの特徴は、予期しない動き、フロアワークやインプロ(即興)多め。
(一概には言えません。振付家によって本当に様々です。)

 

よって、モダン・コンテンポラリーダンスとは、踊りの特徴に対してつけられた名前ではなく、考え方や取り組み方に対してつけられた名前であります。

知る事の意義。知ってるともっと上手くなる!おもしろくなる!

私は「アートを楽しむのに知識なんて要らない!」と思っており、それについては過去の記事にて述べさせて頂いてきました。

・抽象的近代・現代アートの楽しみ方 ~一人突っ込み漫才~ 知識なんていらない! 

(でも知ってると面白さ倍増しますよ、という事で⇩2つ)

・超簡単アート史・西洋美術史 前半 〜ほぼ神の事or写真代わり〜 
・超簡単アート史・西洋美術史 後半 ~オリジナル探求し過ぎて便器まで出てきた近代・現代アート~

しかしそれはあくまで、”観る側として”、です。
私自身がダンサーであること。またアートはアートでも、絵画や彫刻などに比べてダンスの需要は低く、ダンサーがダンサーとしてお金を稼げない現実があり、その理由はダンサー自身のダンス教育における質の低さにも起因しているというのが私の見解です。なので、ほんの少しだけ掘り下げてお話させて頂きたく思います。以下全て、「もっと早くから知っていれば良かったのになぁ!」という私の経験談からです。

<知ってるともっと上手くなるし、観るのももっと楽しくなる>

別に知識なんて無くても、中には天才的に上手い人はいますし、ある程度までなら皆そこそこ上手くなることは出来るでしょう。しかしそのダンスへの知識があると、それはもう飛躍的に伸びます。
また、観る側としてもシンプルに動きを楽しむ事も出来ますが、基礎的な知識があると、鑑賞における楽しみも増します。(サッカーやアメフト観戦ならルールを知らなくても、大の大人たちがたった1つのボールを必死に追いかけている姿に興奮出来るし楽しめますが、やっぱり知っている方が断然おもしろいですよね!?)

例えばバレエだと元は宮廷内での宮廷貴族ダンス。だから所作や衣装や振る舞いに、ひじょーーーーーに品があるのです。「私は高貴な貴族よ。」と思って踊るのと、「ワテ生まれも育ちもコテコテの大阪民ですねん。(私)」って思いながら踊るのでは、明らかに踊り方に差が出ますよね。笑 後者では、あの貴族らしいとってもお上品な振る舞いは出来ないでしょう。(ごめんなさい大阪)

(SLEEPING BEAUTY, STATE BALLET THEATRE OF RUSSIA)

もう一つ例を挙げると、ロックダンス。始まりは、パフォーマンス中に次のフリを忘れたDan Campbelがごまかす為にお客さんの事を指さして、観客の注目を彼女に集めた事からです。”ポイント”というロックダンスの代表的な動きには、「ヘイ!そこの君!」という意味があったんです。その後も、「次はお前の番だぜ!」のように、ちゃんとコミュニケーションの意思を伴った動きでした。このことを知って、明確な意思をもって何か/誰かにポイントするのと、あちこちに無意味にランダムにポイントするのでは見え方が変わってきますよね。

(ロックダンスの創始者Dan Campbel)

私はこれらを知ってから、ぐっと成長したのを実感しました。

それと一緒で、今皆さんがされているダンスの事、振付師、創始者、さらにその人の師匠、歴史、ルートを知る事は、一つ一つの動きにより深みをもたらします。「なぜこれをするのか。」「このエクササイズは何の為なのか。」が分かれば、そのダンスの習得にも拍車がかかります。

例)
「○○先生は元々は*ホートン出身プラス、ヒップホップ好きな先生だから、作品は力強くダイナミックでテクニックすごいけど、且つリズムや*アイソレーション多めでより複雑、今時な感じでもあるんだな。
ってことは、この先生の作品を上手く踊りたかったら、ホートンとヒップホップの技術もつけなきゃ!あ!そういえば先生のクラスではホートンっぽいウォーミングアップあるかも!いまいちよく分からないままいつもやってたけど、これからは理解してしっかりそのウォーミングアップやろう!」

*ホートン:モダンダンスの一種。特有の力強い動きがある。強靭な身体。
*アイソレーション:身体のそれぞれのパートを別々に動かす事。 

ここで、ホートンやアイソレーションが何かを知っていなければ、このような今後の考え・計画・作戦にさえ至る事は無く、成長の伸びしろは知っている場合と比べて非常に少ないでしょう。

また、「何でこのダンスを作ったのか」を理解すれば、作品に対する姿勢も明確かつ作り手の意図に沿ったものになり、単なる上辺の動きや顔だけマネして理解した風ではなく、もっと深い所で繋がる事でしょう。

⇒目的/ゴールを知った上で練習するのと、知らずに言われたままの事をただただやるのでは習得度合いに差が出てくるのは何でも同じです。

例)私が実際にNYで見たもの。
とあるダンサー「(心の声:感情表現しなきゃ!)先生!このシーンはどういう気持ちで踊れば良いですか?頑張って考えてみたんですけど分かりません。。」
振付師「ん?俺の作品には感情なんて何もないぞ。それより俺は流れる自然な動き自体に美を感じているんだ。無駄な装飾をするのはそれを妨げるから止めろ。」

この先生の作品を上手く踊る為には感情表現の練習なんてせずに、ただただナチュラルな動きに磨きをかける練習に集中すれば良いのです。作り手の事、意図やルートを知らないと彼らの意に沿った踊りが出来ないし、無駄な時間を取られるし、振付家からの評価も下がってしまいます。

なのでダンサーとして、特にモダンやコンテンポラリーダンスをしているのならば、ダンスの歴史について知る事は非常に大切です。

まとめ

以上、モダンとコンテンポラリーダンスはそのルーツから一見似ている事もありますが、取り組み方や時代が違います。現在はコンテンポラリーダンスの方が人気になってきていますが、コンテンポラリーダンスをするならばモダンダンスのテクニックの習得は世界レベルだと必須レベルで重要視されています。
知ってると、上手くなるし楽しみ方も増えます!特にダンサーなら、知っておきましょう!

モダンダンスとコンテンポラリーダンスシリーズは全4回です。

予告:

  • モダンダンスとコンテンポラリーダンス② ~モダンダンスとは~ 日本語初・主要ダンスまとめwith動画。
  • モダンダンスとコンテンポラリーダンス③ ~ポストモダンとは~ ダンサーっぽいのナシで

  • モダンダンスとコンテンポラリーダンス④ ~コンテンポラリーダンスとは~

なので、ぜひぜひ次回以降の記事も読んで頂きたいなと思います☆

 

この二つのジャンルは線引きが曖昧で、まだ例を全然出していないのでよく分からないかもしれませんが、次回以降で例をあげながら紹介させてもらうつもりです☆ですので今日はなんとな~く、全体像だけぼんやりと入れておいて頂けたらと思います!

 

ちなみに私のお気に入りモダン・ダンスは、ホートンです。すごく身体が強くなりますよ!

 

ありがとうございました☆

良い一日をお過ごしください☆

Have a good one!

Aika.

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